代表取締役 小関芳重

リングアンドリンク株式会社のインタビューに基づき作成しています

不動産業界に入ったきっかけは?

実家は山形で設計事務所を営んでいましたが、私は東京の大学に進学し、卒業後も東京の商社に勤めていたんです。
就職して4年目ぐらいの時に、「設計事務所を手伝ってほしい」と言われ、それをきっかけに山形に戻りました。当時は阪神淡路大震災の後だったこともあり、今では当たり前の地盤調査や、注文住宅を建てる前の土地の調査などをハウスメーカーさんから請け負っていたので、そうした仕事を手伝いながら勉強して、翌年、宅地建物取引士(旧宅地建物取引主任者)を取得。しばらくして設計事務所の仕事が落ち着いたタイミングで、不動産会社として独立しました。

地域柄、不動産業だけで成り立っている業者さんは数えるほどしかなく、賃貸専門や分譲住宅の業者、あるいは工務店さんが不動産業の免許を取ってやっているという感じだったので、不動産の経験はゼロでしたが、やり方によってはいけるんじゃないかと考えたわけです。この地域はしがらみが強いこともあり、昔ながらの不動産会社とは違う、インターネットを活用した新しい感覚の不動産業がやりたいと思いました。

ただ、その頃は地元の業者のホームページがあっても動いていないのが当たり前でしたから、開業前ご挨拶に回ると「そんなやり方では食えない」と言う方も多かったですし、お客様の方からも「あると思って問い合わせをすると”そんなのに載ってるものがあるわけない”と言われた」という話が出るほどで。
ですから私は、お客様がせっかく問い合わせてくれたのに「ないです」ということがないよう、情報を載せることも、クリーニングすることにもだいぶ力を入れましたね。

とはいえ、いきなり土地や中古住宅を扱うのは難しく、スタートは賃貸からでした。幸い工業団地と自衛隊があり人の出入りがあったので、「ホームページを見た」とお客様が来店してくださるようになり、次第に売買の扱いも増えていった感じです。
僕はあまりガツガツしたくない性格なので、無理に売りつけるとか、無理やり売ってくださいということはなく、正直で丁寧な対応をしていこうという思いがありました。


笑顔の代表取締役

不動産企画室 土地屋はどんな会社ですか? 心がけていることは?

いいことも悪いことも出せる情報はすべて出す、ということはとても大事にしています。
賃貸にしても売買にしても売却にしても、出せる情報は隠しません。お客様には本当のことを知った上で決めていただきたい。それを知っていたら借りなかった、買わなかったという風になってほしくないんです。ですから正直なところをお伝えするということにもこだわっています。

購入に関しては「探し始めたところです」とか「買えるかな」という段階でご相談に来られる方も多く、そうした方はわからないこともあるので色々なご説明をしながら、アドバイスすることもあります。
若いご夫婦の場合、本人たちがご両親に話をしたつもりでも、いざとなると待ったがかかるという事もあるので、ちゃんと話をするようにお伝えします。無理して買おうとしている人には「先々お子さんにお金がかかるようになることも考えないと」という話をすることもありますし、必要以上に住宅ローンを借りようとする人もいるので、「今いらないのでは?無理して今じゃなくてもいいのでは?」という事も伝えます。

業者さんによっては、目いっぱい借りてオプションもできるだけ付けて買わせようとするケースも実際にあって、「これも買わないといけないんでしょうか?」と相談に来られる方もいますから、そうした時もきちんと本当のところをお話するようにしていますね。人をだますようなことは嫌いなので、正直にやろうということは常にこだわっています。


語る代表取締役

不動産業をやっていてうれしいことは?

お客様に喜んでいただいて、感謝されるのが一番です。
お取引から何年も経っても、街中でお会いした時に声をかけてくれるお客様がいるのも嬉しいですね。ご紹介をいただいたり、賃貸のお客様が「今度は家を買いたいんです」と来てくれることもあって、「土地屋さんに頼んでよかった」と言っていただけたりすると、不動産業をやっていて本当に良かったと実感します。


笑顔で語る代表取締役

不動産企画室 土地屋のこれからは?

残念ながら不動産業界には、自社の顧客以外に物件を紹介しないとか、自社の都合を優先するような悪い慣習があるのですが、それをなくしていきたいという思いがあります。一般の方はそうしたことを知らないので、「あそこでしか買えない」「ここでしか売れない」ではなく、出せる情報をみんなで共有して、きちんと分かるようになっていくことが、お客様のためになると思うんです。

山形の方でも最近、大手ポータルサイトで物件を探すようになってきましたが、同じ物件が何件も載っているので、お客様は不思議がります。「なぜなんでしょうか?」と始まることも多いので、事情や仕組みのところからご説明します。色々なことがオープンになって選択肢が増えて、お客様に良くなっていけばいいなと思います。
今後は何らかの媒体を利用して、そうした情報をもっと広く多くの人に向けて、土地屋から発信していけたらとも考えています。そして最終的には、「この物件に…」ではなく、「(物件を探すなら)まず土地屋さんに聞けばいいよ」という風に思ってもらえるようになりたいですね。


看板の横の代表取締役

お問い合わせを検討されているお客様へのメッセージ

「情報はあるだけ全てお伝えし、その上で決めていただくのはお客様」
というスタンスで対応させていただいています。お客様に敷居をグッと下げてほしいですし、私自身もできるだけ下げるよう努めていますので、行ったらもう離してもらえないとか、しつこくされて逃げられない、という風な心配はしないでください。

「他でこういう事を言われたんだけど、どうなんでしょうか?」とか、そうしたことを聞きに来てくれるだけでも全然大丈夫です。不動産業界はまだまだ怖いというイメージもあると思いますが、正直なところをお伝えしながら私が責任を持って対応させていただきますので、気軽に相談に来てもらえると嬉しいですね。


店舗の前の代表取締役

趣味・休日の過ごし方

高校の時からやっている硬式テニスです。子供と一緒にやったりもしていましたが、コロナで思うようにできなくなりました。そろそろ再開したいです。休みの日は家族サービスで、時間がある時は家族と過ごすことが多いです。犬を溺愛しています。

尊敬している人

この人というより、色々な方の話を聞きたいと思っています。異業種の交流会に参加するのですが、年配の人の話を聞くのは人生の糧になりますね。立派な会社の社長さんでも奢らず威張らず、上だから下だからということもなく、気さくに声かけてくださる方がたくさんいます。そういう風になりたいなと思います。

座右の銘

若いころから「倒れる時は前のめり」がモットーです。何をやるにしても常に前向きに、全力で取り組みたいと思っています。